落葉文集

落ちて廃れた言葉の連なり

睡眠 その2

休職期間が残り十日ほどとなり、ここまでの約一ヶ月でなにをしてきたかといえば、毎日ブログに日記をつけると宣言して案の定最初の一週間程度しか続かず日々寝てばかりいたわけである。 抑うつの症状が表れると「睡眠は取れているのか」と心療内科の先生なり…

ペンギン

ペンギンという動物は、なぜあんなにも愛らしい姿をしているのだろうか。 つぶらな瞳に、他を寄せ付けない黒と眩しいくらいの白が織り成す鮮やかなコントラスト、パタパタ開く小さな翼、ずんぐりむっくりとした図体、この世の愛らしさを全てつぎ込んだかのよ…

睡眠

眠れない夜というのはいつ以来だろうか。 思い返せば、少年時代、戦隊ヒーローもののブルーに憧れ、常に冷静でクールさを発揮することがカッコよさであると信じて疑わず、学校行事に対しても「ふっ、子どもたちは無邪気だな…」と冷めた様子でカッコつけてい…

映画館

文化的に満たされた生活は、精神的にも満たされた生活なのではないか。つまり、精神的に疲弊した僕は、きっと文化的欲求や知的好奇心を満たしていくことで豊かな心身を取り戻せるのではないか。そう確信した我々は、ジャングルの奥地へは向かわず、行き先を…

メイク

【仕事くれ】絶賛休職中の私ですが、なにをして過ごせばいいかわからないし今後人と会わなすぎて元々ない社会性がさらに失われていく予感すらするので、庭の草むしりや親から頼まれたお遣い等々、都内の方で人手が必要なことやひとりでやるには面倒なことが…

おはようからおやすみまで

こんなことを冒頭に堂々と書いてしまうと人間性が疑われてしまうが、人間性という曖昧模糊としたパラメータの高低をいちいち気にしても仕方ないので堂々と書き切ってしまおう。 僕はあいさつが得意でない。 会話という行為が持つ機能は「情報や概念の伝達」…

Prologue

全身に圧力を感じる。 深海に迷い込んだかのようだ。耳は圧迫され、頭には一本の直線を引くように痛みが突き抜ける。息が苦しい。肺は海水を取り込み、喉には交通規制がかかる。無意識にそこを行き交っていたはずの空気が滞る。 明日が遠い。手を伸ばせば届…

私と労働

ここのところ、職を辞そうかな、という気分になってきている。 元々、25歳までには転職をしようとは考えていた。現在の職に就いた理由が「地元を出たい」「親元を離れたい」の2点だったため、就職に際して仕事に対する目的意識は全く持っていなかった。それ…

やさしくなりたい

気が狂いそう。やさしい歌が好きで、あぁあなたにも聞かせたい。 しかしだ、自分が好きなやさしい歌をあなたに聞かせたいという想いは、独りよがりで、自己中心的で、エゴイスティックで、あなたのことを考えているようで本質的にはあなたのことなんてこれっ…

人と会う頻度がわからない

世の中ってのは分からない事だらけだが、多くの人が分からないような、わからないが共通認知されているようなことってのは、すでに誰かがなんらかの答えを見つけていて、インターネットでも調べりゃそんな答えが一つ二つと出てくるもんだ。 それよりもだ、自…